
8月22日より公開となった韓国映画『大統領暗殺裁判 16日間の真実』のメイキング映像が公開された。
作品は1979年の朴正煕大統領暗殺事件を題材とし、国家の中枢を揺るがした裁判を中心に描く社会派ドラマである。今回公開された映像では、主要キャストが撮影に挑む姿や監督とのやり取りが収められ、作品の緊張感と熱量が一層浮き彫りとなった。
同作の監督を務めるのは、『王になった男』などで知られるチュ・チャンミンである。韓国現代史を大きく変えた事件を裁判という枠組みから掘り下げ、16日間に及ぶ法廷の攻防を通じて権力、責任、正義の意味を問い直す。フィクションを交えつつも、当時の空気を伝える重厚な仕上がりとなっている。
主要キャストには韓国を代表する実力派俳優が集結した。弁護士チョン・インフ役には、幅広い作品で存在感を示してきたチョ・ジョンソク。彼は「勝利のためなら手段を選ばない男」という難しい役どころに挑戦している。また、被告人である軍人パク・テジュを演じたイ・ソンギュンは、本作が最後の新作出演作となった。監督は「彼は役を完全に体現した」と評価しており、名優の惜しまれる才能が刻まれている。さらに、裁判を陰で操る合同捜査団長チョン・サンドゥ役にはユ・ジェミョンが出演し、物語に一層の迫力を加えている。


公開されたメイキング映像には、俳優たちが台詞や感情のニュアンスを監督と細かく確認しながら演技を磨き上げる様子が収められている。チョ・ジョンソクは「この役に出会った瞬間に強く惹かれた」と語り、深い役作りに臨んでいることを明かした。ユ・ジェミョンについては共演者が「現場の空気を一変させるほどの力を持っていた」と述べ、緊張感ある雰囲気が現場全体を支配していたことがうかがえる。
『大統領暗殺裁判 16日間の真実』は、裁判を通じて浮かび上がる人間の選択や矛盾を描くと同時に、歴史の転換点を再考させる作品である。今回の映像公開は、観客に映画の裏側を紹介するだけでなく、出演者たちの真摯な姿勢を伝える貴重な記録ともなった。
映画『大統領暗殺裁判 16日間の真実』メイキング映像
『大統領暗殺裁判 16日間の真実』
キャスト:チョ・ジョンソク(「賢い医師生活」)、イ・ソンギュン(『パラサイト 半地下の家族』)、 ユ・ジェミョン(『劇映画 孤独のグルメ』、「梨泰院クラス」)
監督・脚本:チュ・チャンミン(『王になった男』)
2024/韓国/124分/カラー/スコープ/5.1ch/原題:행복의 나라/字幕翻訳:福留友子/配給:ショウゲート
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8月 22日(金) 新宿武蔵野館、ヒューマントラストシネマ有楽町、YEBISU GARDEN CINEMA他全国公開
